FAQ 01
Q.都内で賃貸併用住宅を建てるとき、どのような点に注意すればよいですか?
A.賃貸併用住宅では、「ご自身が快適に暮らせること」と「賃貸住宅として長く選ばれること」の両立が大切です。
家賃収入や建築費だけでなく、敷地を生かす設計、耐震性・断熱性、プライバシー、将来の維持管理まで含めて計画しましょう。
賃貸併用住宅とは、ひとつの建物にオーナーの自宅と賃貸住戸を設ける住まいです。目黒区、世田谷区、品川区、大田区など、地価の高い都内では、土地を有効に活用しながら家賃収入を得る方法として検討されています。
ただし、オーナーご自身も暮らす建物であるため、収益性ばかりを優先すると、住まいとしての満足度を損なうことがあります。反対に、自宅への要望だけを優先すると、賃貸部分の使い勝手や収支に無理が生じることもあります。
長く安心して暮らし、賃貸経営を続けるためには、自宅と賃貸住宅の両方の視点から、建物全体を考えることが重要です。
自宅と賃貸部分の広さは、どう決めればよいですか?
まず、ご家族の暮らしに必要な広さと、賃貸部分に期待する収入を整理します。そのうえで、敷地に建てられる規模と照らし合わせ、無理のない配分を検討しましょう。
賃貸住戸を増やしても、廊下や階段などの共用部分が増えたり、各住戸が狭くなったりすれば、期待した収益につながるとは限りません。建物の面積を最大にすることと、土地を有効に生かすことは、必ずしも同じではないのです。
また、自宅と賃貸部分の配置によって、採光や眺望、階段の上り下りなども変わります。将来の暮らし方まで見据えて、複数のプランを比較することをおすすめします。
入居者と同じ建物で暮らすうえで、気をつけることはありますか?
特に配慮したいのが、音とプライバシーです。
自宅と賃貸住戸の玄関や動線を整理し、窓やバルコニーから互いの生活が見えにくい配置を考えます。上下階や隣り合う住戸の間では、足音、話し声、排水音などへの対策も重要です。
寝室の近くに共用階段や水回りを配置しないなど、間取りでできる工夫と、床・壁の遮音対策を組み合わせます。遮音性は構造の種類だけで決まるものではなく、材料の仕様や施工によっても変わります。
郵便受け、宅配ボックス、ごみ置き場、駐輪場なども、オーナーと入居者が気兼ねなく使えるように計画しておくと、日々の暮らしやすさにつながります。
構造や住宅性能は、どのように考えればよいですか?
木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造のどれが適するかは、階数や間取り、防火上の条件、地盤、予算などによって異なります。
木造を選ぶ場合も、賃貸部分を含めた建物全体の耐震性を確認することが大切です。耐震等級3を目標に、開口部や耐力壁の配置と構造計画を一緒に検討し、構造計算による裏付けを持たせたいと考えています。
また、賃貸住戸を設けると、戸建て住宅とは異なる防火・避難上の検討が必要になる場合があります。特に木造3階建ての共同住宅では、階段や避難経路、開口部などを含め、計画に応じた法規の確認が欠かせません。必要な性能によっては、木造耐火も選択肢になります。
断熱性能も、自宅だけでなく賃貸部分まで重視したいポイントです。東京23区では、長期優良住宅の断熱基準に相当する断熱等性能等級5、UA値0.60以下を、ひとつの目安として検討できます。
ただし、断熱性能だけで長期優良住宅の認定を取得できるわけではありません。耐久性や維持管理、省エネルギー性能など、ほかの基準も含めて確認が必要です。
築年数を経ても選ばれる賃貸住宅にするには?
そのエリアで、どのような人が住まいを探しているかを把握することが出発点です。
単身者向けなのか、共働きの二人暮らし向けなのかによって、適した広さや収納、設備は変わります。周辺物件の募集状況や賃料を確認し、想定する入居者に合った間取りと仕様を考えましょう。
デザインについても、流行を追うだけでなく、年月を経ても魅力を感じられる外観や素材を選ぶことが大切です。清潔感のある共用部、手入れのしやすさ、設備を交換しやすい計画も、長期的な競争力につながります。
建築費を抑えることだけに注目せず、入居者が価値を感じる部分に、適切に費用をかける視点が必要です。
家賃収入でローンを返済できれば、収支は問題ありませんか?
家賃収入とローン返済額の比較だけでは、十分とはいえません。
空室期間や家賃の下落に加え、管理費、税金、保険、入退去時の修繕、将来の設備交換や外壁改修なども見込む必要があります。満室時だけでなく、一部の住戸が空いた場合でも家計を維持できるか、複数の条件でシミュレーションしましょう。
また、利用できる融資や条件は、金融機関や自宅・賃貸部分の面積割合などによって異なります。間取りを固める前から金融機関にも相談し、建築計画と資金計画を並行して進めることが大切です。
賃貸併用住宅は、どのような会社に相談するとよいですか?
賃貸併用住宅では、注文住宅としての暮らしやすさと、賃貸住宅としての事業性の両方を考えられる会社を選ぶことが大切です。
大手ハウスメーカーには、賃貸併用住宅向けの商品を用意している会社もあり、仕様や設備、家づくりの進め方を把握しやすい利点があります。一方、都内の狭小地や変形地では、その商品で敷地の形状や高さの制限にどこまで対応できるかを確認したいところです。
規格や設計ルールの範囲も含め、自宅と賃貸部分を希望に沿って配置できるか、具体的なプランで比較しましょう。
地域の工務店は、要望に合わせた柔軟な設計や細かな対応が期待できます。ただし、注文住宅と賃貸住宅では、設計で配慮する点が異なります。賃貸併用住宅や共同住宅の実績があるか、入居者のニーズ、遮音性、共用部分、維持管理まで考えた提案ができるかを確認すると安心です。
会社の規模や専用商品の有無だけで判断せず、「その敷地を生かす設計力」と「賃貸住宅についての経験」の両方を見ることが重要です。
オーワークスでは、都内の賃貸併用住宅の実績を生かし、敷地ごとの条件とオーナーの暮らしに合わせたオーダーメイドの設計を行います。木造(SE構法)・鉄骨造・鉄筋コンクリート造から適した構造を検討し、自宅の快適さと賃貸部分の魅力を一緒に考えながら、その土地に適した住まいをご提案します。